防犯ゼミ | 2023
ビデオ、セミの死体、防犯ブザー、セミの羽、セミの抜け殻、カラスの羽、発泡スチロール、昆虫針、防犯ゼミ(プラスチック、録音再生機、圧電スピーカー、電池、平紐、金具)
サイズ可変

空間に入ると大量の『防犯ゼミ』が鳴っている。音は個体ごとに異なり、様々な人々によって吹き込まれた人間の声だとわかる。テーマはセミと防犯ブザーについて。セミと防犯ブザーに関係することしないこと、それらを起点に新潟市の人々と話した。エピソードはテーブル上に並べられ、防犯ゼミに声が吹き込まれていった。防犯ゼミは吹き込んだ短い声が繰り返し再生され、防犯ブザーまたはセミのような音が発せられる。その音やエピソードを聞いた人がまた新たにエピソードを語り、声を吹き込む。元中学校理科室の展示空間では防犯ゼミの音が7日間響き渡った。様々な話が重なり合う。
ーーセミと防犯ブザーはどちらも大きい音を発する。セミは天敵に捕らえられたときに悲鳴と呼ばれる音を発する。防犯ブザーは持ち主の代わりに悲鳴を発する。防犯ブザーは弱いものを守る。防犯ブザーを持っていない人間は持っている人間に比べて弱い。セミは人間に比べて弱い。セミの幼虫と成虫のメスは鳴くことができない。防犯ブザーは子供と大人の女性がよく持っている。…






















撮影:中村脩
写真提供:新潟市芸術創造村・国際青少年センター(ゆいぽーと)
映像協力:高橋秀彰(にいがた映画塾)
防犯ゼミ技術協力:河島晋
防犯ゼミ制作協力(五十音順):龔書添、佐久間匠、佐藤帆乃香、清水直樹、高澤優月、永田茉紘、本間清隆、李彦蓁