福ぶくろう | 2024
スピーカーボックス、ディスプレイ、コード、館内アナウンス
サイズ可変
池袋には、待ち合わせスポットとして人気の「いけふくろう」という石像がある。野生のふくろうが生息しない地域にもかかわらず、「ふくろう」は駄洒落によって「池袋」と結びつき、いまや街の象徴的な存在となっている。そもそも、ふくろうは古くから「不苦労」や「福が来る」といった言葉遊びを通じて縁起の良い動物とされてきた。一方、「福袋」は中身が見えないまま期待を抱いて購入するもの。開けてみるまでわからないその仕組みは、未来にも似ている。「福ぶくろう」は、そんな「池袋」「ふくろう」「福袋」という3つの要素を駄洒落で結びつけた言葉遊びである。本物の動物がいなくなったとしても、名前や言葉がその存在をつなぎ留める。そんな関わり方を見つめ直す。
発表|福ぶくろう 水田雅也 / WACCA ART AWARD 2024 グランプリ展覧会
会場・主催|WACCA IKEBUKURO
協力|Meets by Arts ATAMI
撮影| 荻島怜